- 動画が途中で止まる
- 最初の読み込みが遅い
- 高画質だと不安定
- 2倍速再生で一瞬止まる

VPNを使い始めてから動画がスムーズに再生されない。やっぱりVPNはダメかも。

VPNが遅い=失敗、ではないよ。原因を切り分ければ、多くの場合は今の環境のままで改善できるんだ。
この記事の内容はケーブルテレビ回線や格安SIMのモバイル回線など低速になりやすい環境で実際に検証した体験をもとにまとめています。
- VPNが原因かどうかを自分で判断できる
- 無駄にVPNを乗り換えずに済む
- 動画が止まる不安を減らせる
VPNが遅い原因の多くは、元のインターネット回線や利用環境です。
必要な通信速度を満たしていれば、VPNを使ってもストリーミング動画は十分に視聴できます。
VPNはインターネットの通信速度を上げるツールではない
VPNはプライバシーを守るためのセキュリティツール
まず大前提として、VPNは通信内容を暗号化し、別のサーバーを経由してインターネットに接続するセキュリティツールです。
通信内容を暗号化するデータ処理には少なからず時間がかかるため、通信速度はインターネット回線と同等か、わずかに低下するのが一般的です。
ただし、体感的には速度差を感じないケースがほとんどです。
そのため、自宅のインターネットの通信速度やモバイル回線の品質そのものを改善する機能はありません。
もともとインターネット回線が遅い環境では、VPNを使っても動画の読み込みや再生が不安定になることがあります。
これは特定のVPNに限らず、すべてのVPNサービスに共通する特性です。
VPN接続で通信速度が上がるのは限定的【スロットリング】
VPNを使うことで契約しているインターネット回線(ISP=インターネット・サービス・プロバイダー)より通信速度が上がるケースもあります。
ISPによっては、ユーザーを特定した上で、過剰なデータ通信に対して速度制限をかけることがあります(スロットリング)。
以上を念頭に置いた上で、VPN接続時に通信速度が遅くなる原因と対処法を見ていきましょう。
動画視聴に高速回線は実は不要という現実
家庭のインターネット回線の通信速度は100Mbpsでも十分
そもそも、家庭の通信機器は10Gbpsといった超高速スピードに対応していません。
家庭でのインターネット回線に必要な通信速度については両学長の動画が分かりやすかったので貼っておきます↓
多くの人が「速ければ速いほど安心」と考えがちですが、ストリーミング動画はそこまでの通信速度を前提に提供されていません。
低速回線でもVPN速度が安定したレビューはこちら↓
ストリーミング再生に必要な通信速度の目安
以下は、主要な動画サービスが公式に示している画質ごとの通信速度の目安です。
「VPNを使うと動画が止まりそう…」と不安な方もいるかもしれませんが、以下のように多くのストリーミングサービスでは、HD画質でも下り速度5〜20Mbps前後あれば十分とされています。
| サービス | SD画質 | HD画質 | 4K画質 | 引用元 |
|---|---|---|---|---|
| Netflix | 3 Mbps | 5 Mbps | 15 Mbps | Netflix公式 |
| YouTube | 1.1 Mbps(480p) | 2.5〜5 Mbps(720p〜1080p) | 20 Mbps | YouTube公式 |
| Disney+ | - | 5 Mbps | 25 Mbps | Disney+公式 |
| Amazon Prime Video | 1 Mbps | 5 Mbps | 15 Mbps | Amazon公式 |

下り(ダウンロード)速度が5〜20Mbps以上あれば、VPN経由でもHD画質で快適に視聴できるね。
【原因究明】通信速度が遅いのはインターネット回線かVPNか
動画が止まる原因を特定するために、インターネット回線が原因なのか、それともVPNが影響しているのかを簡単に確認する方法を紹介します。
スピードテストでVPNをオン/オフにして比較

スピードテストを使ってVPNをオン/オフにした状態の通信速度を測定してみよう。
VPNの通信速度が遅い/動画が止まる場合の原因と改善策
スピードテストや体感比較の結果、VPNをオンにしたときだけ通信速度が落ちる場合は、VPNの設定や接続環境が影響している可能性があります。
多くの場合、VPNの設定やサーバーの接続先を見直すことで改善できます。
ここでは、VPNが原因で遅くなるときに確認したいポイントを順番に見ていきます。
セキュリティソフトや他のVPNが同時に動いていないか
まず確認したいのが、VPN以外のセキュリティソフトやアプリです。
これらが同時に通信を監視・制御していると、通信が二重に処理され、速度が落ちることがあります。

因みに、Crunchyrollなどの動画配信を無料視聴する場合は、広告ブロック機能をオンにしてると再生始まらないから注意してね。詳しくはこちらの記事をチェック↓
プロトコルを切り替えてみる
VPNには、暗号化通信方式(プロトコル)という設定があります。
セキュリティレベルが高いプロトコルほど、データの暗号化処理に時間がかかり、通信速度が不安定になることがあります。
多くの場合は自動設定で問題ありませんが、
と感じる場合は、プロトコルを切り替えることで改善するケースもあります。
接続するVPNサーバーを変更する
VPNサーバーは、利用者が集中すると混雑しやすくなります。
- アメリカ
- イギリス
など、特に人気のサーバーは時間帯によって通信が不安定になることがあります。
その場合は、以下のサーバーに切り替えてみるだけで体感速度が安定することがあります。

個人的には英語圏はカナダ・オーストラリアが穴場スポットだよ。
スプリットトンネルを有効活用する
VPNによってはスプリットトンネルを提供している場合があります。

対応している端末であれば、ぜひ設定しよう。
スプリットトンネルを使うと、
といった使い分けができます。
VPNが不要な通信まで暗号化されるのを防げるため、通信の負荷が減り、安定しやすくなります。
VPNのオン/オフをわざわざ手動で切り替える必要もないので楽です。
無料のVPNを使っていないか
無料のVPNを使っている場合、通信速度が不安定になる原因ははっきりしています。
無料のVPNは運営コストを抑えるため以下の制限があります。
インターネット回線(ISP)の通信速度が遅い場合の原因と改善策
VPNをオフにした状態でも通信速度が遅い場合は、原因はVPNではなく契約しているインターネット回線(ISP)や利用環境にあります。
この場合、VPNを切り替えても根本的な改善にはつながりません。

まずは、以下のポイントを順番に確認してみよう。
インターネット回線に通信量の速度上限(帯域幅制限)がないか
モバイル回線や一部のインターネット回線では、一定量以上のデータ通信を行うと**速度制限(帯域制限)**がかかることがあります。
動画視聴やダウンロードが続いたあとに遅くなる場合は、契約内容を一度確認してみましょう。
データ通信量無制限であっても、速度制限される場合があるようです。
利用している時間帯が混雑していないか
上記でも軽く触れましたが、インターネット回線は利用者が集中する時間帯に速度が低下しやすくなります。
特に影響を受けやすいのは、以下の時間帯です。
- 平日の夜(20時〜23時ごろ)
- 週末や祝日
集合住宅やケーブルテレビ回線では、同じ回線を複数世帯で共有していることが多く、時間帯による影響が出やすい傾向があります。
時間をずらすだけで、動画の読み込みや再生が安定するケースもあります。
Wi-Fiの接続方式を見直す(周波数帯5GHz/有線)
Wi-Fiを使っている場合、周波数帯によって通信の安定性が大きく変わります。

可能であれば、Wi-Fiの周波数帯をa : 5GHz帯にしてみてね。
デメリットが気になる人は、直接LANケーブルで有線接続する方法も検討してみてください。

まずは、Wi-Fiルーターに記載されているSSID(接続先の名前)を確認してみよう!
ブラウザやアプリのキャッシュが溜まっていないか
長期間使っている端末では、ブラウザやアプリのキャッシュが溜まり、動作が重くなることがあります。
と感じる場合は、キャッシュの削除を一度試してみてください。
アプリやウェブページを開きすぎていないか
バックグラウンドで多くのアプリやタブが動いていると、データ通信や端末の処理能力が分散され、動画再生が不安定になることがあります。
特に、以下の状態では、通信速度が落ちやすくなります。
デバイスのバージョン(OS)とVPNのアプリは最新か
インターネット回線自体に問題がなくても、端末のOSやVPNアプリのバージョンが古いと速度が低下することがあります。

OSやアプリを最新状態にして、デバイスを再起動してみよう!
再起動だけで改善するケース
意外と見落としがちですが、
- パソコン
- スマホ
- ルーター
を再起動するだけで通信が安定するケースも少なくありません。

設定を触る前に、まず再起動を試してみるのもおすすめ。
改善策を試しても通信速度が遅い場合に考えること
ここまで紹介した改善策を試しても、通信速度や動画再生の不安定さが改善しない場合は、環境そのものを見直すタイミングかもしれません。
無理に設定をいじり続けるより、次の視点で一度整理してみましょう。
VPNの乗り換えを検討するタイミング
VPNが原因で遅くなっている場合、どんな設定を試しても安定しないことがあります。
その場合は、VPNの乗り換えを検討するのも一つの選択肢です。
ただし、速度だけを理由に選び直すのはおすすめしません。
動画視聴用途で重視したいのは、
といったポイントです。
サーバー数、セキュリティで選ぶならNordVPN↓
「速さ」よりも「安定性」と「操作性」を重視する
動画が止まる原因は、最高速度よりも通信の安定性やブレの少なさにあることが多いです。
このような環境では、体感的なストレスが大きくなります。
長時間の動画視聴を想定するなら、安定して使えるVPNを選ぶほうが結果的に快適です。
操作性で選ぶならアプリがシンプルなExpressVPN↓
利用しているデバイスやルーターの性能も影響する
インターネット回線やVPNに問題がなくても、端末やルーターの性能がボトルネックになっているケースもあります。
このような場合、データの通信処理に時間がかかるため安定した速度が出にくいことがあります。
環境(地下や電車、ビルなどの建物)が原因のケース
建物の構造など環境によっては、どうしてもインターネット・モバイル回線の速度が安定しないこともあります。
その場合は、
その場しのぎではありますが、現実的な対処でストレスを減らすのも一つの方法です。
Q&A|VPNの通信速度に関するよくある疑問
格安SIM+VPNだと動画視聴は厳しいですか?
環境によりますが、必ずしも厳しいわけではありません。
HD画質なら視聴できるケースも多いです。
VPNには通信量の上限がありますか?
有料のVPNであれば、基本的には通信量の上限はありません(帯域幅無制限)。
VPNを切らずにスマホ決済サービス(楽天Pay・PayPayなど)は使えますか?
多くの場合、VPNを手動でオフにする必要があります。
楽天Pay・PayPayなどの日本の決済サービス利用時、海外のサーバーに接続しているとエラーになります。
対応している端末であればスプリットトンネル機能を使って決済アプリのみVPNを経由しない方法もあります。
ただし、パソコンと違ってスマホにはスプリットトンネルが対応していることはあまりないと考えていいです。
そのため、手動での切り替えが必要です。
動画視聴に向いていないVPNはありますか?
あります。
これらは動画視聴時に不安定になりやすい傾向があります。
速度だけでなく、安定性や安全性も重要な判断材料です。
【まとめ】「VPNが遅い=失敗」ではない
VPNが遅いと感じたとき、すぐに「VPNが悪い」と決めつける必要はありません。
- 元のインターネット回線
- 利用環境
- 設定や接続先
といった原因を切り分けて対処すれば、今の環境でも十分改善できます。
VPNは通信速度を上げるためのツールではなく、安全にインターネットを使うためのツールです。
適切に使えば、VPNを使いながらでもストリーミング動画は十分に楽しめます
それでも合わないと感じたときに、初めて環境やサービスの見直しを検討すれば大丈夫です。







実際に私も、賃貸備え付けの無料のケーブルテレビ回線の低速Wi-Fi&格安通信SIMのモバイル回線ですが、アクセスで混雑するほんの少しの時間帯を除けば、日常使いや動画再生で困ることはほとんどありません。